5Gは人体に影響があるかも!?
5Gは人体に悪影響が大きい?
スマホ修理ジャパン渋谷店です。
イギリスでは5Gと新型コロナウイルスの感染拡大を結びつける陰謀論が原因で、携帯電話の基地局アンテナを狙った放火事件が数多く発生しています。今年3月30日以降に基地局アンテナへの放火事件が77件発生し、携帯電話のインフラに関与する作業員が嫌がらせを受けた事件も180件報告されました。その他にも放火未遂や、放火以外の方法でネットワークに損害を与えることを目的とした妨害行為は、さらに13件報告されています。
日本でも一部の人々の間で同じような意見や、5Gが人体に悪影響を及ぼすと考えている活動家が思いの外多く見受けられます。
実際にそんな事実はあるのでしょうか?今回は5Gが人体に及ぼす危険性についてまとめてみました。
そもそも5Gとは、、、
5Gとは5th Generationの略です。日本語だと第5世代移動通信システムと呼ばれています。
いままでの4G通信がより進化したモバイルネットワークであり、具体的な特徴としては高速性・低遅延・多数同時接続等が挙げられます。
一般的に導入されるであろう時期は2020年から順次となっており、携帯キャリアごとに細かい日付や導入時期は異なるでしょう。
実際に4Gとの電波との具体的な違いとしては使われる電波の周波数と基地局の数と言われています。
4Gではおおむね0.8-3.5 GHz周波数帯の電磁波を利用していましたが、5Gでは帯域が広く、高速通信が可能な高周波数帯の0.6-53 GHzの電磁波を利用しています。
また、周波数が高くなるにつれて電磁波の直進性が強くなり、電波が遮られやすくなってしまうため、一般的に5Gの基地局は4Gの基地局よりもどうしても多くならざるを得ないようです。
5Gが危険だという考えが生まれている理由の多くは電波が高周波数になるということや基地局の数が増えたことで健康を害する可能性があるのではないかと考えているようです。
使われる電波の周波数が高周波数だと人体に悪影響か
実は、通信に使われている電波というのは、赤外線、光、紫外線、X線、ガンマ線と同じカテゴリになります。違いは全て周波数のみの違いです。
当たり前のことですが、ラジオ、テレビなど家庭の中にあるような身近なものも電波を利用しています。
上の画像を見るに、4Gの周波数よりもETCや無線LANといったものの方が周波数が大きいことがわかります。
数値でいうと日本では4Gのメイン周波数はBand 1の2.1 GHz、5Gのメイン周波数帯はn77の3.7 GHzです。数値に表してみると殆ど変わりません。また、Wi-Fiの周波数は5.0 GHzが主流です。周波数が少し大きくなったことで人体へ影響があるという可能性は低いということがわかります。
実は電波自体の強度は5Gの方が弱い
5Gが人体に影響があると考える人の中には「通信速度が早くなったことや接続できる台数が増えた事によって電波が強くなった。だから健康被害が起こる」という意見を持っている方もいます。しかし、5Gの出力はむしろ4Gよりも弱いです。
まず5Gの通信速度が格段に早くなった要因としては高い周波数帯を用いたことによるデータ量の増加(波の数が増えてたくさんのデータを送受信できるようになったこと)や、帯域の増加(使える周波数の幅が広くなったためデータの渋滞が少なくなった)、基地局ネットワークの改善による電波干渉を抑止した結果です。決して電波が強くなったということではありません。
むしろ2G、3G、4Gと変遷していくにあたって、世代を渡るにつれてアンテナの感度が上昇した事により電波自体の強度はどんどん弱くなっていっています。4Gは大型基地局が40W、小型基地局が20Wでしたが、5Gになってからはミクロセル型基地局が10W、ピコセル型基地局が250mWと大きく変化したとも言われています。
もちろん5Gにも課題と言われている部分はまだまだありますが、少なくとも新型コロナウイルスとの関係や、一部の方が考えているような人体への大きな影響は無いと考えて良いと考えています。
Source:https://telektlist.com/5g-is-not-dangerous/
Photo:https://www.nttdocomo.co.jp/area/know/