まずアップルの公式発表では、「iPhone Xは販売トップのiPhone」という見解は一貫しています。2018年2月の第1四半期業績発表においても「iPhone Xは私たちの予想を超える売れ行きで、昨年11月に出荷を開始して以来、毎週最もよく売れるiPhoneとなっています」と言及。
この時期の前後には、iPhone Xが本当に売れているかについては見解が二分しており、アップル製品関連の予測で知られるKGI証券アナリストMing-Chi Kuo氏は中国での(ノッチ)不人気を理由として「iPhone Xは2018年夏に生産を終了する」と予測。
その一方で、iPhone Xを「ホリデーシーズンで世界一売れたスマートフォン」との業界アナリスト調査もあり。これら2つは必ずしも矛盾するわけではなく「世界的に見れば大人気、中国では不人気」かつ世界最大の市場である中国でのテコ入れを見越して……との解釈もできなくもありません。
そんなiPhone X売上をめぐる観測が「不調」に傾き始めたのが、、第1四半期の業績発表があった同じ2月の半ばから。「要因はiPhone Xの減産か、サムスンが忠清南道工場のOLED生産予定を半数以下に削減」といった噂を日本経済新聞や日経アジアンレビューが報道。
3月に入ると、野村證券香港が2018年第1四半期(1-3月)のiPhone売上予測を、前回予想の1,300万~1,800万台から800万~1,200万台へと引き下げたとの報道あり。
さらに4月にはiPhone XはトップのiPhone 8やiPhone 8 Plusに次ぐ「3番目に売れているiPhone」という調査会社のレポートも発表されました。
実際に業界誌やWebメディアでのスマートフォン売上げランキングではiPhone 8やiPhone 8 PlusがiPhone Xの上位にランクすることが多く、「iPhone Xが最も売れているiPhone」というアップルの公式見解の方に驚きがありました。
信じるべきは、出荷台数の実態を把握しているアップル側のはず。食い違いの原因は、おそらくアナリストやメディアの調査が量販店などを中心としており、アップルストアやWeb通販での購入をカウントできていないためかもしれません。
クックCEOは第2四半期にて「すべての地域で売上高を伸ばし、中華圏と日本では20%以上の伸びとなりました」と第1四半期、つまりiPhone Xの発売後の3ヶ月間からの急成長を強調していますが、その期間はiPhone Xが供給不足で品不足に喘いでいた時期です。
元の数字が大きくないスタート地点からの「20%以上の伸び」は、品不足が解消された後に期待されていた売上には及ばなかったと考えることも出来るでしょう。
2018年1月〜3月のiPhone販売台数は約5221万台で、前年同期の約5076万台から145万台の増加。といっても、前年はiPhone 7/iPhone 7 Plusと2モデル構成だったのが、今年はiPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone Xの3モデルとなっており、選択肢が増えた分だけ全体のパイが増えるのは自然なこと。
以上の経緯をまとめてみると「iPhone Xは発売当初よりは確実に売れているが、メディアの期待が高すぎ」ということかもしれません。そして2モデルから3モデルへのラインナップ拡大が売上増に繋がっている現実は、「2018年新型iPhoneは3モデル」との予測を補強している感もあります。
「注目を集めている人気者は必要以上に叩かれやすい」ことはスマホに限らず世の常ですが、iPhone対Android陣営のシェア争いなどがウォッチャーにとって楽しみなのも確かでしょう。冷静さを保ちつつ、次から次へと出てくる噂を吟味したいものです。
引用元:https://japanese.engadget.com/2018/05/09/iphone-x/
世界各国で売れているiPhone!
世界的に見ると、iPhoneXの売れ行きは好調です。
日本では、iPhone8の方が売れているようです。
日本でもiPhoneXが安くなれば、もっと売れるかもしれません。