ARMもHuaweiとの取引を中止。

by ikebukuro · 2019年5月24日

こんにちは。
スマホ修理ジャパン池袋店です。

中国メーカーZTEの締め出しから始まり
現在はHuaweiを巻き込んだ形で事が進んでいる

アメリカによる中国企業の締め出し。
一部では米中テクノロジー冷戦とも呼ばれているそうです。

スマホの製造に必要なパーツを供給する企業が次々に取引中止を発表する中
ついに心臓部ともいえるチップの技術を提供するARMも取引中止を発表しました。

チップ開発のための技術をライセンス契約でチップメーカーに提供するARMが、Huaweiとの取引を終了すると報じられています。ARMアーキテクチャが使用できなくなることで、Huaweiにとって今後チップデザインが困難になることが予想されています。

Huawei子会社のHiSiliconは、「Kirin」シリーズなど自社製システム・オン・チップの開発を行ってきましたが、チップデザインの根幹となるARMアーキテクチャが利用できなくなることで甚大な影響を受けるとみられています。

「ARMは米政府の定めるすべての最新の規制にすべて従ってきた」と、ARMの代表者はThe Vergeに対してコメントしています。

一方、Huaweiの代表者は、「我々はパートナーとの関係を大切にしているが、政治的な決定の結果による圧力を受けている人たちもいることを認知している」との声明を述べています。

Huaweiは3カ月〜1年間の運営に耐えられるほどの米国製パーツを溜め込んでいるといわれていますが、備蓄品は近い将来底をつくのは目に見えています。

Huaweiは現在、Micron、Skyworks、Qorvoなどの米拠点の製造業者の部品に依存していますが、今後ARMアーキテクチャのない状態で、米企業のパーツを使用せずにスマートフォンを作るのは非常に困難になるとされています。

SIMフリースマホでよく見かけるARM-Cortex(実はiPhoneのAチップも一部はARM設計)
Huaweiにとっては独自開発チップ「Kirin」の基本仕様を担う重要な相手の一つでした。

そのARMすら取引中止となると…
本格的に…厳しいのでは…

米中テクノロジー冷戦といいつつも、これは二国間の話では済まなそうです。
暗雲が立ち込める中、希望の光が見える日は来るのでしょうか…？