スマホの防水性CM、過剰広告か?
こんにちは。
スマホ修理ジャパン池袋店です。
当店は修理店ですので、度々水没修理のご相談を頂きます。
お客様からお話を伺うと…時折聞こえてくるのは…
「防水機種で水に浸けても大丈夫だと思った」
という声です…
豪当局がSamsungを提訴~耐水性能アピール広告が誤解与える恐れ
Galaxyシリーズの耐水性能を宣伝する広告が、水中で使用しても問題ないかのような誤解を消費者に与えるとして、オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)がSamsungの提訴に踏み切りました。
本来は避けるべき使用法なのに
多くのGalaxyシリーズにはIP68等級の耐水性能が施されています。これは「最大水深2メートルで最大30分間の浸水に耐える」ことを意味します。
しかし耐水性能を持つからといって、水中での使用が推奨されているわけではなく、仮に水没で故障しても保証請求の対象にはなりません。実際にSamsung自身も「ビーチやプールでの使用は推奨しません」とウェブサイト上で断り書きを掲載していますし、何よりIP68等級で定められた条件と日常の使用環境は異なります。
にもかかわらず、2016年2月頃からSamsungは、海やプールでGalaxy端末を使用し耐水性能をアピールする広告を積極的に展開するようになった、とACCCは指摘します。ACCCは「Samsungは消費者の関心を集めるため、本来は避けるべき状況下でGalaxy端末を使ってみせた」とし、消費者に誤解を与える宣伝だとしてSamsungを提訴しました。
iPhone XSシリーズもIP68等級
IP68等級の耐水性能はGalaxyシリーズだけでなく、iPhone XSシリーズにも採用されています。
数々の耐久実験で知られる有名なYouTuberが、水深約40フィート(約12メートル)にGalaxy Note9とiPhone XS Maxを約1分間浸したところ、正常に動作したのはiPhone XS Maxのみでした。
それでも同氏は「実験でiPhone XS Maxが無事でも、Appleが浸水時の動作を保証する訳でも、浸水による故障で新品に交換してくれるわけでもない。耐水性能を過信しないでほしい」と注意喚起しています。
引用記事:https://iphone-mania.jp/news-253006/
今回はSamsung社製のスマホに焦点は絞られていますが…
大抵の場合、スマホ等の精密機器に対する保証の範囲に
水没は含まれません。
どんなに数値化された耐水・防水指標があったとしても
その性能は環境により変わるものだからです。
例えば水流や圧力の無い環境であれば、IPX等の性能表記も役立つでしょう。
ですがそんな環境が生活下にあるわけもなく…
例えば自然な雨でも、そこには物理的な勢いが存在しますし…プールにも流れや水深に伴う水圧がありますから正直、アテにはできません。
その中にあってiPhoneを含むスマホの耐水性をうたうCMは…
修理店からすると「危険ではないか」と思わざるを得ません。
魅力を伝えるためのもの
…が、誤解を与えてしまうというのは度々あることですが
正確さを魅力として伝える方法を考えた方がいいのではないか?
そう感じます。